2020-10-24

必要な不必要




 

日々制作に向き合っていると、様々な仲間から様々な声を聞く。


美術は、今時代必要とされてないのではないか?なにを人々に与えることができるのか?

美術に限らず、表現にたずさわっているものは、少なからずこの期間、悩んでいると思う。



特にアートプロジェクト系でもなく、絵画や彫刻といった伝統的な純粋美術は、美術史的なものを踏まえながらも、個人的な問題を扱い始めた時代から、そもそも万人に必要なものではなくなってきている。


ただ皮肉なもので、唯一無二の特別な存在と信じる自分という存在も、結局は多くの人々と同じようなことを感じ、そして悩むもの。

一個人の悩みは、どこかの誰かの悩み。


自らを掘れば掘るほど、他人とつながるという不思議。


思っていたよりも人間の心は、アナログなものを必要としていることを、多くの人が感じるこの時、

表現は救いの形として私にはあるように思う。