2018-12-17

石井林響展と、秋野不矩と、おばあちゃん先生と。

千葉市美術館、石井林響展へ



石井林響は、私が子供の頃に通った絵画教室でお世話になったおばあちゃん先生のお父上。

おばあちゃん先生に、私が日本画を志していると話したら、
自分の父が日本画家であったことや、石井林響の弟子であった秋野不矩さんのことを、フクちゃん。フクちゃん。と呼んで、
「フクちゃんには、子供の頃よく遊んでもらったのよ。」

と、懐かしそうに話をされていたのが、昨日のように思い出される。



さて、肝心の展覧会。

石井林響は、晩年の南画風味が強くなった頃の作品を、どこかのコレクション展などで、一点二点しか私は見たことがなかった。

しかし、まとまった流れで俯瞰すると、非常に若い頃から器用な作家で、構図の基礎も若いうちからしっかりとしており、晩年に独自の画風として、朦朧とした風景画が現れてくるのが、必然であるのがよくわかった。

流れで見せてもらうと、晩年の作品の考え方や見方がハッキリと見えてくる素晴らしい展覧会だった。

尊敬すべき貴重な先人は改めて多いと思う一日。

おばあちゃん先生の墓参りにまた、訪ねたい。